BRASS SMILE AND TEARS

	ブラス司会者が綴る コトブキ日和

間もなく梅雨入り。
結婚式に関わる一人として、この時期はお天気が特に気になります。
自称晴れ女トミーこと吉富です。

今週もたくさんの幸せな時間を過ごさせていただきました。

ここ最近は、特にご家族愛を感じる場面が多く、胸が熱くなりました。

私が結婚式の中で最も好きなシーンが二つ。
一つは 挙式で、バージンロードを一緒に歩いてきたお父様から新郎さんへバトンタッチの瞬間。
もう一つは、花嫁の手紙の後の花束贈呈の瞬間。

どちらも新婦さんのお父様が、カギ。

一つ目は、随分前ですが、このブログにも書かせていただきました。
何とも言えない緊張と決意と、哀愁と。たくさんの想いが一気に溢れる瞬間。
その時のお父様の表情が、どの結婚式でもとても印象的です。

そしてもう一つの花束贈呈の時。

寡黙で、感情を出さないお父さん。
いつも冗談を言って、楽しいこと大好き、お友達みたいなお父さん。
厳しく育ててくれた、尊敬するお父さん。
仕事一筋、真面目で頑張り屋のお父さん。

お父様のタイプもそれぞれ。

ただ、なかなか本当の気持ちは、やはり人前では出しにくいのは皆さん同じ。
もちろん、涙を流すのは、もってのほか。

そんな家族を支えてきたお父様が、ずっとこらえてきた感情を抑えきれず出すのがこの瞬間です。

今日お会いしたお父様は、本当に控えめで、お話を聞いても、ぽつり、ポツリと言葉を選び、照れ隠しで会場を笑いに包むほどに優しいお父様。
でも、新婦さんの中にあるお父様像は、厳しくしつけてもらって、涙なんて見せない。
そんな偉大な存在のお父様が、花束贈呈の後、新郎新婦の旅立ちの時、二人の背中を見て、新婦さんには分からないように、顔をくしゃくしゃにして涙を流していらっしゃいました。

思わず私の顔もくしゃくしゃに。

いつもこの時、思い出します。
自分の結婚式の時のこと。

「亭主関白」がぴったりな私の父親が、
弱音を吐かない、頑固な父親が、
涙を流し、新郎である私の主人の肩をポンと叩いて、「ちゃんと頼むぞ」と言った父の姿を。

家族の想いが自然と表れるこの結婚式の瞬間。これからも大切にしていきたい。
今日もまた感じたのでした。

今日は父の誕生日。父の日も近いので、仕事でお祝いできなかった分、明日にでも「おめでとう」を伝えに行こうと思います。