BRASS SMILE AND TEARS

	ブラス司会者が綴る コトブキ日和

こんにちは。
すっかり秋の到来ですね。
日によっては「涼しい」を通り越して
「寒い・・・」と感じるようになってきました。
皆さん、風邪などひいていませんか。

秋冬は、着るものも落ち着いた色のものが
増えたり、少しモコモコしたアイテムが
心地よく、洋服が大好きな私にとっては
夏とは違った楽しさを感じる季節です。


先日担当させて頂いたご結婚式で
お衣装の事で、とても心に残る出来事がありました。

その日は、午前のお式と、午後のお式と
お2組のご結婚式の担当をさせて頂き、
どちらも、お色直し後のリメイク入場で
お召しのものに、強い思い入れのあるご新婦でした。


おひとりは、純白のウェディングドレスから
淡いグリーンにカラフルなお花がちりばめられた
素敵なカラードレスにチェンジされたご新婦。
そのドレスは、ご友人が1から手作りして下さったもの。
高校時代美術部にいたご新婦とそのご友人。
当時から、「結婚する時は、私がドレスを縫うね!」
と、ご友人は言って下さっていたそう。

御披露宴当日、そのご友人にお話しを伺うと、
それまでも洋服のリメイクなどしたことはあったそうですが、
ドレスを生地選びからしたのは今回が初めて。
「高校時代にした約束、私も覚えていました。
彼女が喜んでくれたらいいな。それだけを思って作りました。」
そう、教えて下さいました。
想いの詰まったドレスをお召しになりご登場をしたご新婦
その方に感謝の想いを伝える時には、
どちらからともなく、ギュッと抱きつき、
花嫁様もご友人も笑顔と涙があふれていらっしゃいました。
想いが溢れる、そんな瞬間でした。


また、その日の午後のお式、
御披露宴でのリメイク入場では、
ご新婦は、お振袖をお召しでご登場でした。

そのお振袖は、ご新婦が成人を迎える時、
お着物が大好きなお母様とおばあ様とお選びになり、
おばあ様が買って下さった、とても大切なお振袖でした。

この日、御体調を様子見ながら
それでも可愛い孫娘の花嫁姿を と
列席して下さったおじい様とおばあ様に
「私の大事な振袖を、今日、お嫁に行く日に、
もう一度着たい。そう思って決めました。
おばあちゃんにも観てもらえて、とても嬉しいです」
涙ながらに、そう、お話しになったご新婦でした。


それぞれ、想いは深く、大切に選んだ結婚式でのお衣装。
司会をさせて頂いた私の心にも
深く残るお話しでした。

“そこにある想いが、どんなものなのか”
これから出会うご新郎 ご新婦の皆様から、
今度はどんなお話しをお聞かせ頂けるか
これも、司会のお仕事の醍醐味だと感じます。

馬場 じゅんこ、